最初の印象が強い

アンカリング効果
判断基準を再考 目先の利益を選んでしまう

最初に示された特徴や数値(価格)が強く印象に残りやすいので、意思決定や判断に影響する傾向が強いです。

実際の「判断基準」が何なのかを一度立ち返って確認する事が重要になってきます。

実際の取引で言えば、思惑と違う方向にトレンドが向かった場合などに、なぜなのかを判断しないと強い印象に残っている自身の予測した損切りポイントや利確ポイントが影響して正しい新たな判断を妨げてしまうので注意しましょう。

アンカリングの分析による例

エイモス・トベルスキー(イスラエル出身の心理学者)とダニエル・カーネマン(ユダヤ系アメリカ人の心理学者、行動経済学者)は、ヒューリスティックおよび認知バイアスの観点からアンカリングの分析を試みました。

彼らによると、与えられたアンカーの数値(中途半端に終わった計算結果含む)を始点として、そこから数値の調整を行なった結果、最終的な予測値がアンカーに歪み、不十分な調整になってしまうことが判明しました。

例えとして、「国連加盟国のうちアフリカの国の割合はいくらか」という質問があった場合に、質問を行う前に「65%よりも大きいか小さいか」と尋ねると(中央値45%)、「10%よりも大きいか小さいか」と尋ねた(中央値25%)ときよりも、大きい数値の回答が得られました。

また、数値を明確に提示しなくてもバイアスは生じことも判明しました。「8×7×6×5×4×3×2×1」または「1×2×3×4×5×6×7×8」という計算の結果を、5秒以内に推測してもらった場合、前者(中央値2,250)のほうが後者(中央値512)よりも大きい推測の値が得られるということがわかりました。(正答は40,320)

より分かりやすい例でいうと、「ピザ」と10回言うように促された後に、肘を指差し、「ここは何?」と問われた場合に「ひざ」と答えてしまう現象も、アンカリングです。

他の例では、ダン・アリエリー(イスラエル系アメリカ人の教授、作家)が、ニューヨーク・タイムズによるベストセラー本に選出された著書『予想どおりに不合理』で挙げたものがあります。

まず講義の受講者に対して、彼らの社会保障番号(ソーシャルセキュリティーナンバー)の下2桁と同じ値段(ドル)で、ワインやチョコレートなど6種の品物を買うかどうかを質問しました。その後、その品物に最大でいくら払えるかを質問したところ、社会保障番号の下2桁の数字が大きい人ほど、高い値段で買おうとする傾向が見られました。

なぜ起こるのか?

アンカーが提示されたときに、その数値の根拠となるような情報が増加するために、アンカリングが生じていると言えます。

上述した国連加盟国の例にある通り、65%という高いアンカーが提示された場合に、「アフリカ大陸は非常に大きい」という、高いアンカーの根拠となるような情報を集めてしまう傾向が人間にはあるからです。

FXや投資などのトレードの際にも、アンカリング効果による自身の考えとは違う判断による損失は避けたいところです。

かくいう自分も、これまでニュースサイトのトピックや見出しなどによる多くの情報(アンカー)によってアンカリングが生じていると感じることがしばしばありました。

地政学的リスク等の場合には特に顕著であるため、大きな変動が起こることは確実であっても、実際のトレードは控えて不確実な要素である相場に対しては一定期間、「見」でいるように心がけるようにしてみることをおすすめします。


アンカリング効果トップイメージ


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